ところてんの勉強部屋

フリーランスの心理カウンセラー(臨床心理士・公認心理師)として心療内科/精神科で勤務中です。認知・行動療法や行動分析学など勉強したことについて書いていく予定です。

【書籍紹介】幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない マインドフルネスから生まれた心理療法ACT(アクト)入門②

ネガティブな感情のコントロールは不幸への悪循環を招く?

コントロールのすべてが悪いわけではありません。

例えば、試験で合格点をとれるか心配だから勉強することは適応的な行動です。

しかし、過度になり過ぎて回数が増えたり、より強いものを求めるようになると良いとは言えないのではないでしょうか?

 

ただし、勉強が好きだから。”○○の資格をとって好きな仕事に就きたい”など目標があるならOK。

 

 

また、もちろん感情の強さや状況によってコントロールが有効であったりすることもある

 

一見良さそうなコントロールでも逆効果に陥る場合があります。

例えば、”平均以下の生活に陥らないように仕事を頑張る人”はたくさんいそうですし、一見普通なことのように思います。

ですが、働く主な理由が”平均以下の生活に陥らないようにするため”であったらどうでしょう。

業務一つ終えると”これで何とか平均はキープできる”と安心し、

何かうまくいかないことがあると“平均でなくなってしまう”と不安になる。

安心はしても”平均がキープできるぞやったー”と幸せには近づくのでしょうか?

 

 

 

 

悪循環の整理~闘争戦略と逃走戦略~

 

 

回避の代償

 

幸福の罠から抜け出す方法

 

罠にはまっていることに気づき、何を目的としているのか感がテル

 

おわりに

いかがだったでしょうか?

 

第1部では大きく分けて次の2つが述べられています。

幸せに関する誤解

コントロールしようとすることで悪循環に陥る

 

すると私たちはいつの間にか漠然と幸せになろうとすることで傷つき不安の捉え方や

 

 

☆注意

書籍や学会などでACTについて勉強していますが、専門家と言えるほどではないため間違いがありましたらご指摘いただけますと幸いです。

【書籍紹介】幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない マインドフルネスから生まれた心理療法ACT(アクト)入門①

 

心理カウンセラーのところてんです。今回から読了した書籍の紹介をブログに上げていきたいと思います。

 

第1回目にご紹介するのは、第3世代の認知行動療法と呼ばれている

ACT(アクト:アクセプタンス&コミットメント・セラピー)の書籍であるこちら

 

今回はこの書籍から、

幸福になろうとしてもうまくいかず、反対に苦しいことが増えてしまうメカニズム

について、私なりに整理してご紹介したいと思います。

 

 

 

この本を読んでほしい方

この本をお勧めしたいのは

 

  • 幸せな生活を送る方法が知りたい方
  • 不安などネガティブな考えとの付き合う方法が知りたい方
  • 認知行動療法やACTに興味がある方

です。

 

今回の書籍は、専門書ではなく一般の方向けに書かれた本です。

 

将来の不安や人間関係の悩みなど、誰しもが抱える問題に関して、

問題の捉え方や対処方法を心理学的根拠に基づいて説明されています。

 

心理学を勉強したことが無い方にとても読みやすい本です。

 

また、ここ数年流行りのACTに興味がある方はもちろん、

認知行動療法やACTになじみのない心理カウンセラー(公認心理師臨床心理士)の方にとっても読みやすい本だと思います。

 

今回はこの書籍の はじめに~第1章 の内容を、私なりに整理してご紹介したいと思います。

 

 

幸福の罠

 

この本では、幸福の罠について、

 

私たちは幸福になるために嫌な感情を排除しようとする。だが排除すればするほど、感情は再生産される。(p38)

 

と書かれてあります。

 

 

確かに、

 

”幸福になるために嫌な感情を排除しようとする”と書いてあるように、

”幸せになるために不幸をさけている(失敗しないように気を付けている)とき”や、

”幸せな状態を維持しようとしているとき/幸せにこだわっているとき”など、

 

幸せになることに強くこだわったり、極端に失敗を避けたり、

焦り/不安/緊張などのネガティブな感情を感じないようにすればするほど、

幸せな状態から離れてしまうように思えます。

 

 

例えば、「年収1億円あれば幸せになれる」と目標を立てて、それにこだわる人は、

お金を稼ぐことに時間を割きすぎたり、お金を使うことに罪悪感を感じるようになり、
プライベートがつまらないものになってしまうかもしれません。

 

 

 

 

どうやって幸福の罠にはまるのか?

 

本の第1部では、幸福の罠を構成する要素として次の2つの誤解が紹介されています。

この誤解の影響で、人は幸福の罠にはまってしまいます。

 

   誤解1:幸福であることが普通だ。/幸福でない原因は本人の努力不足にある。

   誤解2:幸福になるためにはネガティブな感情があってはならない。               

       /思考や感情はコントロールしなければならない

 

これから、この2つについて説明をしていきたいと思います。

 

 

誤解①:幸福であることが普通だ/幸福でない原因は自分の努力不足だ。

 

この誤解によって、人は自分が苦しむ機会を増やしてしまいます。

 

例えば、友達との交流を楽しむために始めたSNSなのに、

 

SNSで友達の楽しそうな投稿と自分の生活を比較して落ち込む

(幸福であることが普通と誤解している)

 

・”みんなのように楽しく過ごせない自分はダメな人間だ”と自分を責める

(幸福でないのは自分の努力不足と誤解している)

 

と誤解によって、本来の目的とは真逆の結果を招いてしまうことがあります。

 

 

SNSを始めた目的は“友達との交流を楽むこと”なので、

友達の投稿に「おもしろそうだね」などのコメントをして、

交流のきっかけにすれば良いはずです。

 

ですが、”幸福であることが普通””幸福でないのは自分の努力不足”の誤解によって、

落ち込んだり自分を責めてしまい、折角の交流のきっかけを逃してしまっています。

 

 

このように、本末転倒な結果になってしまうことは身近なことではないでしょうか?

 

 

次は、もう一つの誤解についてです。

 

 

 

誤解②:幸福になるためにはネガティブな感情があってはならない/思考や感情はコントロールしなければならない

 

この誤解によって、幸福になろうと不幸な出来事/ネガティブな感情に向き合い続け、苦しむことになってしまいます。

 

 

人は、ネガティブな感情や不幸を感じずに過ごすことは難しいとわかっていても、

これらを感じない/経験しないように一生懸命になってしまうことがあります。

 

その結果、

  • 「ネガティブな感情にならないように○○しない」と行動に制限をかける。

  • 「トラブルが起こらないように○○する」と対策を立てたり準備をする。

  • 「ネガティブな感情にならない方法を探し続ける」、「自己鍛錬に励む」と自分をレベルアップしようとする。

などの行動をとりやすくなります。

 

 

では、これらの行動について説明していきたいと思います。

 

 

「ネガティブな感情にならないように○○しない」と行動に制限をかける。

”今後の人生で2度と笑わない”ことが不可能なのと同じで、不安/怒り/悲しみなどのネガティブな感情を持つことなく過ごすことは無理な話です。

→また、「ネガティブな感情になるのはいけないことだ」と信じ込むと、ほんの少しネガティブな感情を持っただけで落ち込んでしまうことになります。

 

 

「トラブルが起こらないように○○する」と対策を立てたり準備をする。

→先ほどの内容と同じように、トラブルを完全に0にしようとすることは不可能に近い話です。

→また、「トラブルを起こさないように」とすることで、些細なできごとに目が行き、自ら落ち込むきっかけを作ってしまうかもしれません。

→結局、トラブルの有無にばかり気を回し、楽しめるはずだった時間がもったいないものになるかもしれません。

 

 

「ネガティブな感情にならない方法を探し続ける」、「自己鍛錬に励む」など自分をレベルアップしようとする。

→これらのレベルアップを続けることで、ここまでの2つと同様に避けることのできないできごとに落ち込んだり、うまくいかないことに過度に落ち込むことがあるかもしれません。

→さらに、レベルアップしてやりたいことがなければ、ゴールの見えないマラソンを走り続けるかのようなつらい状況が続くことが考えられます。

 

 

”幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない”のタイトルがグサッと刺さりますね。

 

 

 

まとめ&おわりに

いかがだったでしょうか?

 

私たちは、幸せになろうとしてネガティブな感情や出来事を避けることに

一生懸命になることがあります。

 

ですが、悲しい気分にならなかったからと言って、楽しいかどうかはわかりませんし、

嫌な人がいなくなったからと言って、楽しく過ごせるかどうかはわかりません。

 

また、ネガティブな出来事を完全に経験することなく過ごすのが難しいように、

ネガティブな感情になることなく生活を送ることも難しいことです。

 

それならば、ネガティブな出来事や感情を経験することを受け入れ、

好きなことに取り組んだほうが幸せになれるような気がします。

 

それって不安を感じながら楽しむってこと?難しくない?

 

確かに難しいことだと思います。

ですが、できるようになればより楽しい毎日を送ることができるようになるのでお勧めです。

 

具体的な方法は、今後のブログで紹介していきたいと思いますので、楽しみにしていてくださいね。

 

一先ず、次回は”ネガティブな感情のコントロールと不幸の悪循環の関係”について書き上げてみたいと思います。

 

 

 

 

それでは、おーしーまい。

 

☆注意

書籍や学会などでACTについて勉強していますが、専門家と言えるほどではないため間違いがありましたらご指摘いただけますと幸いです。

このブログができるまで

ところてんがなぜこのブログを始めるに至ったか

 

心理師として勤務を始めて約10年…。

結婚し、子どもが生まれ、家を買い、子どもが生まれ、

と順当に人生を楽しんでいましたが、給料は増えないサラリーマン心理師時代。

 

そもそも心理師の給料は安い。
信じてもらえないことが多いけど、安い。大学院まで出ても、大学の時のアルバイトと時給は同じレベル。
公務員系の心理やスクールカウンセラーならまだ比較的給料は良いけど、業務の自由度が低い。
病院は比較的やりたいようにやれる部分はあるけど、スタッフ間での地位は高くはないし、重宝されるかと言ったらそうでもない。

 

もちろん、仕事はこの上なくやりがいがあるし、業務に不満はありません。
患者さんの変化や、楽しそうに生活されてる様子が聞けるのはうれしい。
だから、「給料3倍になるけど、ほかの業務どう?」って言われても、興味がわかない。
絶対に今の業務が良い。

 

ただ、お金の心配は別問題。
将来の不安はでかい。めっちゃでかいんですよ。
昨年度からフリーランスになって、仕事ができなくなったときとか、老後のこととか考え出したら、次々不安が次から次へと出てくる。


そんな中、YouTubeフリーランスの保険や税金のこととかを調べていたら
そこら中に神が!!
節税から、確定申告のコツ、開業・法人化やらのお得情報が、無料&動画&繰り返し見れるなんてありがたい。

 

インターネットってさいこー。

 

と、そんなこんなで、家計を見直して節約、元々やってたiDeCoと積立NISAも再編成(適当にやってた内容がほんと酷かった)。
保険も見直して毎月の保険支払いを減額。

 

「次に何しようかなー」と思って、考えついたのが

 

株KA・BU

 

興味はあったけど、中々手が出せなかった株。

だって、怖いじゃん。なんか一晩でお金無くなりそうで笑

ただ、ゴリゴリで株やるほどの元手はない。
でも、今は100円から株買えるし、何ならポイントでも株買える。


これは良い。

 

そうだ、京都に行こう。

 

ちがう、日本株の中期投資でどこまで資産形成ができるかやってみよう。

 

少額なら昼食とかお酒を我慢して、浮かしたお金で始めればそんなに損はないし。

それに、これをブログにすれば、見てくれる人もおるんじゃないか?

もしかしたら、アフェリエイトでおこづかいもいけるんじゃないか?

給料面や将来に不安を抱えていない心理士ってそんなにおらんでしょ?

 

 

「これは穴場を見つけたんじゃなかろうか???」

 

 

と思って、やりはじめまーす。

 

 

プロフィール

ところてんのプロフィール

 

なまえ:ところてん(35)

 

 

住んでる所:西日本の田んぼ密集地域

夏場の夕方以降は、Zoomの勉強会で「カエルの声うるさい。ところてんのところでしょ?」と言われるくらいのやかましさでおなじみ。

 

 

仕事:フリーランス心理師。

複数の精神科/心療内科クリニックで勤務してます。専門は行動療法です。

昨年から青色申告で本格的フリーランスになりました。

 

 

家族:妻1人子2人

娘sかわいい。でも、うるさい。

 

 

趣味:アウトドアと財テク

アウトドアは家族や友達と半年に一回位行きます。あとは、デイキャンが中心です。財テクはこれからって感じです。

 

 

 

このブログでは

お金の勉強を中心に、仕事で思ったこと、備忘録、勉強したこと、面白かったことなど、雑多に書き連ね、良き学びの機会を作りたいと思います。

 

よろしくおねがいしまーす!!

 

 

 

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                          最終更新日:2022年5月16日